獅子と龍のパフォーマンス


今日は弥生三月一日。


 原宿新ビックトップで『DOALION(ドラリオン)』を観る。
始め、このドラリオンと言う響きに、
何故か、長澤まさみセイコーエプソンのコマーシャル、
カラリオ」とダブってしまった。


ドラリオンは、中国の伝統芸術と西洋文化を代表する、
カナダのパフォーマ集団、
シルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマンスを融合した作品。
タイトルの「DOALION(ドラリオン)は、
東洋を代表するDORAGON:ドラゴンと、
西洋を代表する獅子(LIONライオン)からなる造語。


パフォーマンスの中では、
女の子のパワーバランスとトランポリンのスピード感と跳躍力が、
多種多彩な妙技の中で、私の目を惹いた。
また、男女のシンガーの霊歌のような歌声が、
キング・クリムゾンプログレのようだった。
歌は、祈りであり呪文であり、言霊(ことだま)である、
そんな原初の人間の心性を呼び覚ますような力を感じた。


ただ、全体を通してみると、以前観た「サルティンバンコ」程の、
衝撃力はないように思えた。
サルティンバンコ」では、シルク・ドゥ・ソレイユの、
パフォーマンス初体験から、より印象が強かったのかもしれない。



自動車会社でも、トヨタや日産でなく、
ダイハツが冠のスポンサーであることが、何となく渋いなと思った。


観劇の帰り道、代々木公園を歩きながら、
空を見上げると、星が心なしか潤みがちに輝いていた。
金曜の夜にしては、原宿は、比較的人通りが少なかった。
風は冷たかったが、どことなく春の宵を感じさせる夜だった。