2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

恋文の揺るる焚火となりにけり

恋文が揺れながら燃えてゆく、 時にパチパチと そしてメラメラと。 瞬時に灰となる恋文は、 刹那の恋と二重写しとなる。 白い手の女性、 まるで炎のように赤い口紅を引き 自分自身の気持ちにピリオドをつける。 新たな恋文を綴る日は近い。 ★人気blogランキ…

冬鹿のおのが木霊に耳立てり

森閑とした冬の山、 枯木の林を一頭の鹿が立っている。 ふいに何かを思い出したように 鹿は遠くに向かい鳴き声を上げる。 そして、鹿をおのれの鳴き声を 仲間の鳴き声かと思い耳を立てる。 しかし、それは木霊でしかなかった。 孤独にたたずむ冬の鹿に 自ら…