2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

シャラポワの叫び

マリア・シャラポワに、好感を持つ。 183センチ、59キロのプロポ−ションもさることながら、 何となく、彼女には、親しみを感じさせる庶民性がある。 けして、裕福な家庭の、恵まれた環境で、 テニスのレッスンを受けていたわけではない。 父と6歳のと…

「迷うが人」毒付く子りん

兵糧攻めにあった三木城の人々は、極度の飢餓状態に苦しむ。 「血を流さずに城をおとせた」と一豊(上川隆也) キィと一豊を睨み、 「槍や刀で血を流すのと、どこが違うんだ」 子りん(長澤まさみ)は、声を絞り上げ抗議する。 祖父、祖母の時代、日本にも飢…

軽井沢アラカルト

中軽井沢から、国道146号を鬼押出し方面に2キロほど、 車で行くと星野周辺エリアとなる。 そして、スケートセンター入り口を左に坂道を登ると、セゾン美術館がある。 セゾン美術館には、よく現代芸術を鑑賞に行く。 庭園にあるミロの彫刻や、アンディ・…

2001、9・11軽井沢

学生時代、何度か軽井沢に出かけた。 当時、友人の母親の、会員制のコンドミニアムに泊まり、 リッチな気分が味わえた。 中学時代、チェリッシュの「避暑地の恋」が流行していて、 軽井沢に、何となく憧れの気持ちがあった。 しかし、学生時代は、ドライブと…

はたた神 五臓六腑の 地鳴りせり

「はたたしん ごぞうろっぷの じなりせり」 5月24日夕方から宵にかけて、 激しい雷雨が、関東地方を、襲っている。 昼間は、25度以上の夏日、そこに上空に寒気が流れ込み、 激しい上昇気流が起こり、雷雨となったものだ。 世界中では、毎日50000個…

ガラスの魔術師、ルネ・ラリック

私が、初めてルネ・ラリックを知ったのは、 白金の東京都庭園美術館であった。 庭園美術館は、旧朝香宮邸として、1933年に建てられた、 アール・デコ様式の建物を、1983年に美術館として公開したものである。 私は、ラリックのガラス工芸が好きだ。 …

武蔵野雑感

武蔵野の、存在なくして、東京は、存在しない。 武蔵野を知らざる者は、畢竟、東京を語れない。 少々語弊があるかもしれないが、真の東京人は、 都会人なればこそ、武蔵野を愛するのだ。 なぜなら、武蔵野は東京の臍の緒だからである。 新宿や六本木の高層ビ…

三社祭り

三社祭白き肌えの神輿瘤 (さんじゃさい しろきはだえの みこしこぶ) 5月20日、21日は、浅草三社祭り。 三社祭は、江戸三大祭りのひとつ。 粋の良い若い衆が、浅草の町を練り歩く。 神輿を担ぐ男達、褌姿の尻が揺れている。 神輿を担ぐ男衆もいなせだが…

相撲観戦

昨日、大相撲五月場所を、東京両国国技館で観戦した。 升席で、三人でゆったり観戦することが出来た。 升席は、四人用のスペースではあるが、最近の日本人も、体型が大きくなり、 少々窮屈の感がある。 今場所は、横綱朝青龍が三日目から、大関栃東が七日目…

燻し銀の夫婦

ある知人の葬式でのこと。 喪主の奥様は、七十歳。 亡くなられた御主人は、八十五歳であった。 焼香もすませ、喪主の挨拶になった。 「主人は、心のきれいな人でした。 私は、主人ほど心のきれいな人を知りません。」 「心のきれいな人」奥様がおっしゃった…

ふたりの女優

長澤まさみ演じる子りん、「功名が辻」では、脇役ではあるが、 小悪魔子りんの、登場するのを、楽しみにしている。 「ラテン系の女性のように、演じて欲しい。」 それが、子りん演じる、長澤まさみに対する、監督の注文であった。 「自分が実際に演じながら…

[エッセイ」胆石は温泉玉子

今日は、兄の胆石の手術に立ち会った。 手術が終了し、手刀された先生から、胆石を見せていただいた。 その大きさに、ビックリした。 小さなニワトリの玉子ほどの、大きさがあり、温泉玉子のように、黒いのだ。 先生は、胆石の名医であり、今まで1000件…

父からの手紙、母からの手紙

村上龍は、時代のオピニオンリーダーとして、 様々なメッセージを、発信している。 特に若者に対して、積極的に発言している。 そんな、村上龍が20代の頃の話である。 私が、この村上龍のエピソードで、興味深かったのは、彼の父親が、 東京に出てきた息子…

私の好きな街、其の弐

鎌倉、軽井沢は、ともに、文学者が、愛した街だ。 鎌倉の小町道りにある「ひろみ」という天婦羅屋は、 小林秀雄を始めとした、鎌倉文人が馴染みにしていた。 文学者は、食いしん坊、今時の言葉でいえば、グルメが多い。 私も、なんどか、おじゃましたが、実…

私の好きな街、其の壱

私の好きな街は、 銀座、浅草、横浜、横須賀、鎌倉、軽井沢。 何となく、物書きが好きな街が、私は、好きなようだ。 銀座は、洗練された、大人の街。百貨店もあるが、老舗もある。 勿論、歌舞伎座もあります。 銀座のクラブには、伴奏のピアノはあるが、カラ…

即身仏と春着の子

テレビ東京の土曜スペシャル「にっぽん名山紀行」 "月山・・・信仰の山里に残る風習と絶景の雪山"を見て、 印象に残った場面と私の創作をまじえて、俳句にした。 法螺貝の木霊するなり雪解風 (ほらがいの こだまするなり ゆきげかぜ) 季語の雪解風(ゆきげ…

ピアノの思い出

あれは、小学2年の頃だった。 私は、当時ピアノを習っていた。 私が育ったのは、東京の大田区羽田である。 大田区は、高級住宅地の田園調布から私が生まれ育った羽田のような、 工場地帯もある、ブルジョワからプロレタリアまでの地域がある。 なんとなく「…

笑点とサザエさんに見る平和

笑点が今月で、放送開始40年となる。 変わらぬ、お茶の間で楽しめる番組として、 サザエさんとともに、親しまれてる。 サザエさんも、一家団欒で、楽しめる長寿番組だ。 こうした番組が、変わらず国民的人気があるというこたは、 日本が、平和で健全である…

監獄の誕生

学生時代、建築学科の友人が、 卒業制作のことで、相談にきたことがあった。 当時、私は、文学部の学生であり、理工系の建築学科のことは、 門外漢であった。 そんな、建築には、専門外の私への相談は、 「卒業設計に、監獄の設計をしたいと考えている。つい…

「焔ごと揺るる火蛾となりにけり」

「炎舞」イメージを俳句にした。 *速水御舟(はやみぎょしゅう) 「1894年〜1935年」東京都浅草生まれ。 明治41年のとき、松本楓風の安雅堂画塾に入門。 大正6年御舟は、第4回院展に「洛外六題」を出品し、 横山大観、下山観山らに、激賞される。 「炎舞…

「速水御舟の炎舞」

二十代半ばの頃、日本画の、速水御舟(はやみ ぎょしゅう)の、 「炎舞」に取り憑くかれた。 「炎舞」は、日本橋茅場町の山種美術館に展示されており、 私は、「炎舞」見たさに通いつめた。 「炎舞」に惚れたのだ。 漆黒の闇に、燃ゆる紅連の炎。 闇に朱が絶妙…

「向田邦子展」〜凛として生きて

銀座松坂屋で、「向田邦子展」に立ち寄った。 没後二十五年を節目としての、イベントである。 展示では、「おしゃれ」「すまい」「食」「旅」などをテーマに紹介されていた。 おしゃれでは、良質な素材の、洗練された服を、 若いときから着こなしていたこと…

團菊祭五月大歌舞伎

團菊祭五月大歌舞伎を観覧した。 演目は、 傾城反骨香(けいじょうはんごんこう) 将監 閑居の場 近松門左衛門作 保名(やすな) 藤娘(ふじむすめ) 二世藤間勘祖振り付 黒手組曲輪達引くろてぐみくるわのたてひき) 浄瑠璃「忍岡変曲者」 久方ぶりに歌舞伎…

鬼平の惻隠の情

「池波正太郎のリズム」写真集 熊切圭介、展望社出版に、目を通すうち、 池波正太郎のこんな言葉が、胸に滲みた。 ちかごろの日本は、何事にも、 「白」 でなければ、 「黒」 である。 その中間の色合が、 まったく消えてしまった。 その色合いこそ、 「融通…

ぶらり浅草

先日、浅草をぶらりと歩いた。 ゴールデンウィークと云うこともあり、雷門から人混みを縫うように、 仲見世通りを歩き、浅草寺をお参りした。 浅草も一昔前は、年配の参詣客が多かったが、当日は老若男女、 様々な世代の人々が詣でていた。 ロックフラワー通…

心の荒野

大河ドラマ「功名が辻」で六平太と子りん、二人の忍びが、 ドラマの中で重要な役割をはたしている。 六平太(香川照之)、子りん(長澤まさみ)とも、 忍びをよく好演している。 忍びは、権謀術数の世界に生きる闇の軍団だ。 人を騙し、時には味方まで欺かな…

俳句の母

「風の道」松本澄江主宰が、去る三月一日にご逝去された。 ひな祭りを待たないでの、八十四歳の命終を遂げられた。 松本先生は、私にとって、謂わば「俳句の母」であった。 不肖の弟子である私を励まし、激励してくれた。 先生と初めてお会いしたのは、 二十…

男の色気

ちょい悪オヤジが流行っている。 ちょっといたずらっぽさを残した、 心の余裕があるオトナ。 善悪のついたオトナが、あえて少し悪い部分を 残していて、キラリ光るものがあるオトコ。 やんちゃが、洗練したスーツを着こなすオトコ。 そんな、ちょっと悪いと…

新茶の季節

一服のお茶が、心を和ませることがある。 先日、ある得意先で事務員さんに、薄茶を点てていただいた。 事務員さんと、少しばかりよもやま話しをする中で、 お互いお茶を習っていたことを、知ることとなった。 お茶碗、茶筅、棗、茶杓、などが揃ろえられてお…

学士会館句会

20代の頃、数年の間、東大の学士会館で月に一度の句会と文書会に参加していた。 私にとって、青春の句会であった。 或る、俳句の同人の先生が、東京大学の出身といふこともあり、 学士会館を借りることが出来た。 ランチを食しながらの会であることが、楽…