学士会館句会


20代の頃、数年の間、東大の学士会館で月に一度の句会と文書会に参加していた。
私にとって、青春の句会であった。
或る、俳句の同人の先生が、東京大学の出身といふこともあり、
学士会館を借りることが出来た。
ランチを食しながらの会であることが、楽しみのひとつだった。
学士会館では、執事が、食事を給仕をするところが、学士会館らしい印象をもった。
白いテーブルクロスが、眩しかったのを覚えている。
俳句会の内容は、
各々が、俳句と文書を披露し、参加者がそれを批評するという形式であった。
そうした、研鑽の中で、私の文書力も、鍛えられたのかも知れない。
コピーライター、主婦、会社員、と参加者は様々であった。
そうした、多種多才な人たちと丁々発止の、文学の議論をすることで、
幾ばかりか、俳句、あるいは散文の力もついたのかもしれない。
正岡子規の山会とはいかないまでも、文学の鍛錬の場であったことは、
確かだ。
そして、極めて人間臭い集まりでもあった。
俳句会の後の飲み会も、そんな人間臭い飲み会であった。
新宿の、ボルガなどにも飲みにいき、ロシアの酒と食べ物を、
堪能した。
学士会館句会は、私の文学のサロンであり、人生勉強の場でもあった。



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