2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『 ヨットより一握の骨流しけり 』

昭和六十二年(1987)七月十七日に、石原裕次郎は永眠した。 享年52歳であった。 裕次郎はヨットが好きだったという。 青年時代は、船乗りになる夢を抱いていたそうだ。 兄、慎太郎氏は「海を見るたびに裕次郎を思い出してやって下さい」と出棺の挨拶…

『 陽炎のねんごろなるも一期かな 』

夏の日、ゆらゆらと陽炎(かげろふ)が立ち昇ることがある。 透きとおった炎のように見えることがある。 白いけむりが、からみあいながら消えてゆく姿は、 どこか、ねんごろなる男女にも似ている。 しかし、陽炎ゆえに男と女は、たまゆらのふれあいなのだ。 …