2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

彼岸桜

彼岸過ぎの最初の月曜、洋子は会社を風邪で休んだ。 洋子は3月21日から3日間の休暇を取り、土日と合わせて、 5連休を取っていた。 洋子にとって、この5連休はけして楽しい連休ではなかった。 それは、洋子の夫が亡くなって、初めての彼岸だったからだ…

春うた 旅立ちの春に贈る歌

満開の桜の中で、Mr.Children やコブクロ達が歌う。 櫻は最高の舞台。 櫻は、日本人の美意識の象徴であり 日本人の死生観を体現している。 櫻の中「しるし」を熱唱するミスチルが素晴しかった。 コブクロの「蕾」も、夜桜の中で、幻想的だ。 出会…

母娘

先日、クラブのカラオケで、ホステスさんが、 藤圭子の「京都から博多まで」を歌っていた。 30過ぎのホステスさんだが、大人の女性の声で、 情感のある歌声だった。 このカラオケでは、藤圭子本人が登場していた。 色白で、細身の体の藤圭子は、博多人形の…

あしたのジョー

昨日、「あしたのジョー」をBSで視る。 なぜか、心にたぎるものが沸く。 ストーリーは、ジョーが生涯のライバル力石徹と少年院で出会いの場面。 自由なる魂のジョーは、少年院を脱走を試みるも、 力石にぶちのめされ失敗する。 ジョーの野生の魂が呼び覚ま…

詩心

詩心ー永遠なるものへ 中西進著を読む。 この本の中で、「夜を原点とする風景」に魅かれた。 杉山平一の詩集『青をめざして』の美しい詩を紹介している。 「闇」 ルームライトを消す スタンドランプを 消す そうして 悲しみに灯を入れる 『時間が闇を深めて…

季節感のある女性

今年の春は、梅と椿を馴染みのクラブから頂いた。 季節を感じる物は、花にしろ、食べ物にしろ、 嬉しいものだ。 「櫻の花が、2〜3輪咲いていたの」 あるクラブのチーママさんのお話。 季節感のある、感受性豊かな、女性なのだろう。 会社の事務の女性も、 …

春爛漫

今日は春爛漫の陽気。 昨日の春の嵐が嘘のような、うららかな日和。 明治、大正なら、永井荷風の日和下駄といったところか。 春の夜は、櫻に惹かれ、流れて行くは「濹東綺譚」(ぼくとうきたん) これは男の夢想花でしかないが・・・・ イチゴ狩りの季節。 …

春の嵐

昨日の夜から今日の午前中にかけて、春の嵐が日本列島を吹き荒れた。 また、本日、午前9時42分には、石川県輪島沖で、大きな地震が発生。 輪島市など、能登半島の町では、震度6強の激しい揺れがあり、 死者を含む被害が出た模様だ。 私は、午後より、白…

銀盤のショー

トップスケーターの豪華な夢の競演。 エキシビションの、ブルガリアの、 デンコワとスタビスキー・ペアの演技は素晴しかった。 二人は、この世界大会で引退とのこと。 平井堅の曲、「哀歌」にピッタリの優雅なスケーティング。 華麗な舞に魅了された。 男女…

サクラの国の銀盤の女王

フィギアスケート女子世界選手権で、安藤美姫が優勝。 日本で開催された、世界選手権での、日本人選手の優勝となった。 男子も高橋大輔が、日本男子として初の、銀メダルを獲得している。 浅田真央が準優勝、中野友加里も5位入賞を果した。 フィギアスケー…

開かれて吐息を洩らす櫻かな

大映映画、吉村公三郎監督の「夜の河」を観る。 1956年の映画。 妻子ある大学教授竹村幸雄(上原謙)と、 京染屋の娘きわ(山本富士子)との恋愛。 きわは、京都の老舗の、ろうけつ染めの職人。 竹村は、遺伝子学の研究家。 私は映画評論家、白井佳夫の…

変わらぬ美しさ

変わらぬ美しさの女優がいる。 それも自然な美しさ。 年齢を重ねれば、人間は老けて行く。 生きとして生ける者に与え賜ふた、神様の運命(さだめ) ただ、年輪を重ねながらも、綺麗だなと思う女優さんがいる。 勿論、吉永小百合、そして斉藤慶子、かたせ梨乃…

桜を感じる

桜(サクラ)の便りが、日本列島のあちらこちから届きはじめた。 東京でも桜が開花した。 桜は、日本人に甘美な胸騒ぎを呼び覚ます。 尋常でなくなる事がある。 桜は、日本人にとって特別な花だ。 俳句では、「花」といえば「桜」と同じ季語だ。 櫻は、日本…

ちんすこうショコラ

馴染みの沖縄料理のママから、ちんすこうショコラを頂いた。 そもそもちんすこうは、琉球王朝時代からの宮廷菓子。 ハイカカオ独特の深い味わいと、ちんすこうの程良い甘さのハーモニー。 チョコレートは、カカオ90%の生地で、香も良い。 Bitter a…

寅さんと愛の流刑地

韓流ブームが席捲する日本で、心と体を通してこそ、 男女の恋愛はあるんだとの主張が、「愛の流刑地」に、 見えてくる。 プラトニック・ラブとか純愛ではなく、 心と体を一体にしてこそ、愛は成立する。 「冬のソナタ」に代表される、韓流的恋愛とは、 一線…

船越英二氏逝く

俳優の船越英二氏が、3月17日に亡くなられた。(享年84歳) 私は大映時代、映画俳優として活躍された、船越英二氏の記憶はない。 テレビでの、「時間ですよ」や「熱中時代」の校長先生の役が印象深い。 息子で俳優の船越英一郎氏の、こんな言葉が印象に…

きょうの料理50年

「きょうの料理50年」を視る。 服部幸應、平野レミ、グッチ裕三などがゲストで出演。 時代を映す100レシピを紹介。 「きょうの料理」と「キユーピー3分クッキング」を小さい頃視ていた。 「きょうの料理」も「キユーピー3分クッキング」とも、 軽快な…

愛の流刑地

「愛の流刑地」の後半、30分だけを視る。 高岡早紀の入江冬香は、天女のエロスが漂っていた。 「殺して」 と、情事の極みに懇願する冬香。 村尾菊治(岸谷五朗)はその願い通り、冬香を絞殺してしまう。 冬香は、昇天する。 愛欲が頂点に達するとき、自ら…

アラビア語会話

師岡カリーマ・エルサムニー先生の、NHK外国語講座「アラビア語会話」を、 たまに視聴することがある。 師岡カリーマ・エルサムニー先生は、 エジプト人の父と日本人の母の間に生まれた、 エキゾチックにして聡明な女性だ。 先生は、カイロ大学を卒業して…

夢の途中

昨日は午前中、寝て過ごした。 何度も、寝ては起き、夢を見た。 夢は、一時的欲求より、二次的欲求が登場することがある。 おぼろげに、夢を覚えているのだが、はっきりしない。 私が、追われているようで、実は私が何かを追っているような気がする。 深く沈…

鷺娘

深夜、NHK教育テレビで、「芸能花舞台」を放映していた。 演目は、舞踊・長唄「鷺娘」であった。 踊りは水木佑歌(みずきゆか) 劇場ではなく、スタジオでの収録。 幻想的な舞踊に、しばし見入っていた。 以前、「鷺娘」を観覧したことがあり、 その時の…

決意の死〜未來へ

万俵鉄平(木村拓哉)は猟銃自殺をする。 検視の結果、鉄平の血液型はB型だった。 死亡診断書を見て、愕然とする大介。 万俵鉄平は、万俵大介(北大路欣也)の実の息子だった。 「兄さんを、僕と父さんです、殺したのは」 銀平(山本耕史)の言葉は重い。 …

団塊の世代が選ぶ映画音楽

ミシェル・ルグランに心酔する羽田健太郎。 私も、カトリーヌ・ドヌーブ主演、「シェルブールの雨傘」が大好きだ。 映画音楽もさることながら、その甘く切ないストーリーも。 ミシェル・ルグランと羽田健太郎のピアノの共演。 リリカルにして甘い、ピアノの…

小さな旅 東京ミッドナイト

NHKの「小さな旅」のテーマ音楽の、ゆったりしたメロディーが好きだ。 心がのんびり、穏やかになる。 東京の夜の光の数々。 深夜に消える、東京タワーのイルミネーション。 それを見つめるカップル。 羽田空港の誘導灯のメンテナンス。 3時間以内に、正…

木村拓哉のチャレンジ

「スマステ」で「華麗なる一族」の紹介をしていた。 この「華麗なる一族」の演技については、かなり木村拓哉は苦悩したようだ。 鉄平役を「ばっくれたいと思った」という彼の言葉と、 「プレッシャーは、燃料」という言葉が、それぞれ印象に残った。 聞き手…

風の盆恋歌

今回は、この小説の重要な花、酔芙蓉の書かれているくだりを紹介する。 「スイフヨウがお好きですか」 「スイフヨウ?」 思わず聞き返した。 「あの花です」 「・・・・ああ」 答えはしたが、いかにも答える頃合がずれた。 「酔う芙蓉と書きます」 主人公の…

初雪

昨日、東京23区に初雪。 3月中旬に初雪が降るのは、きはめて稀な気象現象。 初雪が雪の果てとなるのか・・・・ イルカの「なごり雪」ではないが、都会の雪にはドラマがある。 初雪と初恋は、淡いがゆえに、鮮やかに甘い痛みのまま残るのかもしれない。

風の盆恋歌

高橋治著、「風の盆恋歌」を読んでいる。 現在進行形で、読んだ生の感想を書いていこうと思う。 読書のライブだ。 読みながら、感じ、感じながら、考え、考えながら書いていく。 読書感想といった、読後の本の感想ではなく、ライブ感覚の読書感想だ。 今日は…

白い薬指

マレーシアのぺナンから、茜と由貴はモーターボートで真砂の小島に渡った。 この島は、周囲が300メートル程の珊瑚の島。 どこまでも、紺碧の空とエメラルドグリーンの海が広がっている。 由貴と茜、ともにバツイチの女友達だ。 「由貴はバツイチの先輩だ…

親子の相克

「華麗なる一族」と大河ドラマ「風林火山」の共通のテーマは、 父と跡継ぎ息子との相克だ。 「華麗なる一族」では、万俵大介(北大路欣也)と鉄平(木村拓哉)。 「風林火山」では、武田信虎(仲代達矢)と晴信(市川亀治郎) いずれも昏い血脈が、親子の断…