自分自身の古典


丸山真男著「日本の思想」を再読している。
初めて読んだのは高校時代で、その後何度も読み返している本の一つ。
丸山真男には、どこか反発と憧れのような気持がある。
そんな反発と憧れが交差するのは、
例えば丸山真男のこんな文章である。


『思想と思想との間に本当の対話なり対決が行われないような
「伝統」の変革なしには、
 およそ思想の伝統化はのぞむべくもないからである。』

            丸山真男著「日本の思想」より


学生時代から今までに影響されたのは、
丸山真男林達夫かもしれない。
林達夫の「共産主義的人間」も啓発される本だった。
勿論、小林秀雄の本も繰り返し読むことが多い。
「実朝」「当麻」「無常といふ事」等々。
自分自身の古典としてこれらの本は大切にしている。