再生の町


昨日のドラマ「再生の町」は、人間ドラマであり、
地方自治を見つめ直すには、タイムリーな番組だなと思った。
主人公の高岡(筒井道隆)は、勤めていたデパートが閉店となり、
故郷の市役所の職員に転職する。
毎日定時には帰宅する高岡。
公務員に転職したのは波風立たぬ生活を送るためだった。
ところが突然、財政再建のプロジェクトチームに召集され、
市営住宅の見直しの担当となる。
課せられた使命は、予算の15パーセント削減。


行政の無駄を排しながら、困窮した人々と向かい合う高岡。
そうした厳しい現実と財政再建の狭間で彼は、悪戦苦闘する。
そんな高岡を支える妻を牧瀬里穂が演じている。
高岡の母も介護を必要としていた。
市長役を吉田栄作、市議会議長役を近藤正臣
それにしても、白髪の近藤正臣に年輪を感じた。


以前、筒井道隆は、米沢藩財政破綻を立て直した、
上杉鷹山(うえすぎようざん)を演じたことがある。
私は、筒井道隆の淡々とした演技が、
鷹山と重なり、適役だなとの感想を持った。
熱血漢ではないけれど、
情と改革の板挟みの中、試練を冷静な判断で乗り越えてゆく鷹山を、
筒井道隆が好演していた。
「再生の町」も朴訥(ぼくとつ)とした彼の持ち味が生かされている。


君といた夏」以来、瀬戸朝香筒井道隆は気になる俳優だ。