憧れの教授


十代の頃、憧れた学者が広中平祐だった。


広中平祐は、1931年生まれ。
京都大学理学部を卒業。
京都大学ハーバード大学で博士号を所得。
標数0の体上の代数多様体特異点の解消
 および解析多様体特異点の解消」
で、日本人として二人目のフィールズ賞を受賞されている。


広中先生は、若い頃ピアノの演奏家を目指したこともあるとか・・・
そういえば、どこか芸術家のような雰囲気のある方だ。
そうした風貌の広中先生は、やや長髪の髪型がよく似合っていた。
少し甲高い声だが、学者特有の神経質な感じはしなかった。
広中先生は、数学の教科書の監修もされている。
象牙の塔に籠るより、外に出て活動する方が好きだったのではないか。
大先生といよりは、どこか書生の趣きがある広中先生。
最近は、テレビに出演される事もあまりお見かけしないが、
精力的な学術活動をされる事を、切にお祈りしている。


それにしても、人生の「特異点」とは?


建築家の黒川紀章氏に広中平祐先生と、
同じ匂いを感じた。