夢か現か・・・・


あの日、ひとり武蔵野をあてどなく歩いていた。
小金井の法政大学工学部の近くにさしかかると、
突然、全身に飛び込んできた歌があった。
山口百恵の「ささやかな欲望」


   生意気ですけど ひとつだけ言わせてね
   あなたは素晴らしいひとでした


モオツァルトのト短調のシンフォニイが鳴った、
小林秀雄状態になっていた。
あの体験が、
夢か現(うつつ)か、
いまだ分からない私が存在している。