つかこうへいの思い出


「つかこうへい」という劇作家・小説家との出会いは、
高校生の頃だった。
演劇好きの友人から、
つかこうへい演出の「サロメ」を観に行こうとの誘いがあり、
当時寺山修司唐十郎に興味があり、
丁度アングラ劇も観たいなと思っていたので、
私には渡りに船だった。


さて記憶とはハッキリしないもので、
私は下北沢の小劇場で、
このつか版「サロメ」を観たつもりだったけど、
実は渋谷パルコPART1で観ていたことが最近分かった。
当時観た東京キットブラザースの下北沢での芝居の記憶と、
勘違いしていたらしい。


このつか版「サロメ」の印象は、
バレリーナ草刈民代似のスレンダーなサロメと、
町田義人の「サロメ・ファンタジア」
の大音響の歌。
そして人肉を齧るグロなシーンなどしか浮かんでこない。
ちなみに、サロメを演じたのは演出家の蜷川幸雄の姪、
蜷川有紀だった。
当時彼女は高校生で私と同世代だった。
私にはどうみても20代の女性に見えたが・・・・


つかこうへいの作品といといえば、
「戦争で死ねなかったお父さんのために」
が印象深い。
教育テレビで見たような気がする。


また「初級革命講座飛龍伝」を読んだ時、
奥浩平著「青春の墓標」を彷彿させた。
確かアイドルだった内田有紀がヒロインを演じ、
彼女が本格的な演劇に目覚める端緒になった舞台ではなかったか?


熱海殺人事件」を読んでみようか、
そんな気持ちが湧いている。