未完の対局


映画「未完の対局」は戦前戦後の日中の激動の歴史の中、
日本と中国の碁の名人を通し、
壮大な人間模様を描いた重厚な作品。
日中国交回復10周年を記念して日中合作で制作された映画。


三國連太郎が光る。
天才肌で無頼な碁の名人は、
三國連太郎ならではの演技。


嘘か本当か、
ある時演技に苦悩した三國が、
ラニアのえさに金魚を投げ込んだとか・・・
そんな逸話に真実味を感じさせる俳優だ。
そうした一種狂人じみた三國連太郎の役者魂。


最後の万里の頂上で、
日中の碁の名人が30年ぶりに未完の対局をするシーンは圧巻。
白鳥英美子の「抱きしめて・・愛は夢のように」の美しい歌声が、
胸に余韻を残す。