地方から考えること


公的機関の委嘱を受けて、
医療関係の調査員として様々な会社と病院を訪問している。
其々の会社や病院の規模もあるが、
訪問先の現状から厳しい地方の経済状況が見えてくる。


「今日は事務の女性が休みなもので」
とお茶を出してくれた常務取締役。
元は製造工場に勤めていたが、工場の海外移転で早期退職をして、
現在の会社に就職したとのことだった。
「お一人でなんでも切り盛りされて大変ですね」
と私。
「それでも地方では職場がないので良い方ですよ」
と常務さん。
前職の工場時代の友人は派遣をしているとのこと。
「派遣反対も良いんですけど、
再就職のつなぎで派遣をして食ってる者もいますよ」
とのことだった。


また別の会社では、
現場責任者と名刺交換をしたら、「取締役営業部長」との役職。
営業部長が現場責任者になっていた。
本来のスーツではなく作業着姿。
就職難と言いながら、会社はどこも人手不足・・・・


病院の待合室には、田舎に行けばいくほど高齢者の方が目立った。
私が子どもの頃は、お年寄りもいらっしゃったが、
圧倒的に病院には子どもが多かったように思う。
まさに少子高齢化


「貸店舗有り」
そんな張り紙が目立った県庁所在地の商店街もあった。


地方の現場から分かる日本。
色々なことを、この調査をしながら考えさせられる。