古城のような美術館


千葉県の佐倉市にある川村記念美術館を観覧。
美術館はヨーロッパの古城を彷彿させる。
幸いにも美術教育サポートの方の解説を聴きながら、
館内を巡る事が出来た。


印象派からエコールド・パリ。
横山大観をはじめとした日本画
1910年〜30年代にかけての20世紀のヨーロッパ美術。
カンディンスキーやマレーヴィッチらの抽象絵画のパイオニアたち。
1940年以後のアメリカで興った抽象表現主義
などがテーマごとに展示されている。


オーギュスト・ルノワールの「水浴する女」
レンブラントの「広つば帽を被った男」
クロード・モネの「睡蓮」
マーク・ロスコの「シーグラム壁画」による一室。
バーネット・ニューマン「アンナの光」のある部屋。
などを解説を聴きながら見学した。
レンブラントの「広つば帽を被った男」は、どこから見ても、
こちらを見ているように描かれている。
ニューマンの「アンナの光」のアンナとは作者の母の名前。
縦3メートル横6メートルの紅のカンバス。
この「アンナの光」から元気を貰ったような気がした。


作品の解説をしていただいた女性の方が、
どこか女優の岸田今日子似の芸術肌の雰囲気だった。
シュールレアリスムの解説をされて、
ポール・エリアールの話をされてたとき、
「私も読んだことがあります」
と言うと、目を輝かせて、
「知ってらっしゃる」
「エリアールはダリに妻を奪われたのよね」
と同志見るようなような眼差しを向けて話されていた。
絵画のみならず、文芸全般に造詣がある方なんだなと思った。


美術館に併設されたレストラン「べルヴェデーレ」でランチ。
「べルヴェデーレ」はイタリア語で(美しい眺め)
里山を生かした3万坪の緑豊かな庭園を望みながらの食事は、
軽井沢や箱根を思わせる雰囲気のある、まさに美しい眺め。
川村記念美術館」は、どこか隠れ家的美術館だなと思った。