流星 お市の方
「流星 お市の方」永井路子著を再読している。
大河ドラマ「お江」では鈴木保奈美がお市の方を演じている。
戦国時代の姫達は、戦乱の道具として嫁いで行ったのか?
戦国の女性は自分の意志に拘わらず、
男達の犠牲になっていたのか?
永井路子は、こうした単純な男尊女卑の見方に疑問を呈している。
むしろ、そうした男尊女卑の考え方は、
儒教の考え方が支配した、江戸時代の呪縛だと・・・
『これはむしろ、現代の日本人が、徳川時代になってはめられた
儒教道徳の枠の中から見るのであって、それ以前は、女はもっと
自由だった。それに実家から財産の分け前も与えられていた。』
お市は、むしろ兄信長の意志を体現しようとすることに喜びを感じ、
自らを位置づけて歩もうとする。
人形でも道具でもなく、自らの意志で・・・・
出自に運命づけられながらも、自らの意志で人生を切り開く女性に、
私は強く魅かれる。
お市、濃姫、細川ガラシャなど戦国時代の女性に。