銀座百点


銀座百点を久しぶりに読んでいる。
肩の力を抜いた、
それでいて味わい深いエッセイや対談を楽しんでいる。


1月号では、
「銀座文壇クラブ」・・・渡辺淳一
銀座のすし・・・山田五郎 
われら、今、下山の時代に・・・五木寛之 北原亞以子 池内紀
などが面白かった。
五木寛之が対談なかで登山の下山と、
現代の日本と関連しながら、
山を下りることの大切さを説いている。
「下山の思想」


登山は昇ることのみに価値があるのではなく、
安全に優雅にきちんと下山をすることが大事。
下山なくして、
次ぎの登山はありえない。
登るときより山を下りるときのほうが、
視界が広がり、景色や物事がよく見えてくる。
高度経済成長の後、
日本は下山の時代に入っている。
それは精神的にも成熟したものとして、
究極は下山の爛熟。
そして「よき下山を」心掛けること・・・


こうした五木寛之の対談を興味深く読んだ。
気軽に読めて奥が深い、
それが「銀座百点」の醍醐味なのではないか・・・