夏時々秋


今日の日差しは真夏だったが、
吹く風は秋の匂いがした。
高原の夏のような日和だった。
譬えて言えばイエログリフの織物のようだ。
夏と秋の糸が美しい織物を織り上げている。
わたしはそうした自然を享受させてもらいながら、
ささやかな幸福感に浸っていた。


立秋を過ぎ、
秋の精気を感じた。
何故かバッハの「G線上のアリア」と
菊池桃子の「もう逢えないかもしれない」が頭に浮かんでいた。