二人のボーイソプラノ


「ベスト・スピチュアル100選」を聴いていたとき、
ふと昔聴いた、少年歌手のボーイ・ソプラノの曲を思い出した。
ニール・リードの「ママに捧げる詩」 ルネ・シマールの「ミドリ色の屋根」だ。
いずれも、ボーイソプラノが美しい曲だ。
ニール・リードの「ママに捧げる詩」は、レコード屋で買った思い出がある。
当時は、天地真理麻丘めぐみの全盛時代だったが、
あまりアイドル系のレコードは買わなかった。
ルネ・シマールの「ミドリ色の屋根」は、第3回東京音楽祭世界大会の、
テレビ放映で視聴した。


   どうしてそんなに 悲しい顔で
   毎日お空ばかり 見つめているの


「ミドリ色の屋根」は、確かそんな歌詞だったと思う。
ふたりとも、澄み切ったボーイソプラノだった。
思春期に入る前の、少年の一瞬の美しい天使の声。
「ママに捧げる詩」のレコードジャケットは、聖母の絵だっのではないか・・・
両方とも、母をテーマにした楽曲だった。
ニール・リードもルネ・シマールも私と、ほぼ同世代の歌手だった。
それゆえ、外国の歌手であったが、親近感もあった。
そして実力派の歌手だった。
聖歌隊のような歌唱が、心地よく聞えた。