環境問題ともったいない


最近、北九州を中心に光化学スモッグが増えている。
確たる因果関係ではないが、中国の大気汚染が、
偏西風で流れて来て、光化学スモッグの原因となっている可能性がある。
光化学スモッグによる、
運動会の中止が、テレビのニュースで報道されていた。
嘗ての公害は、自国の産業によることが、主たる原因だった。
それゆえ、自国が公害を改善すれば、環境破壊も防げた。
ところが、現在はグローバルな視点で環境問題も考えなければならない。
近年で、最大の環境汚染は、1986年のソ連チェルノブイリ原発事故だろう。
放射能汚染被害は、広島原爆の600倍ともいわれている。
ソ連のみならず、ヨーロッパをも震撼させた放射能汚染であった。



竹村健一氏のご子息竹村真一教授が、テレビでビジュアルに、
世界の環境破壊の関連性を説明されていた。
中国の黄河渇水は、農業生産に影響を与え、
世界の食料事情に影響を及す。
温暖化による、ヒマラヤの氷河の融解は、
アジアの大河の大洪水と、その後の水不足を誘引する。
温暖化、渇水、猛暑、様々な環境の変化が世界で起こっている。


日本も1950年代〜60年代は、工場の煙の多さに経済発展を見ていた。
高度経済成長の日本は、消費は美徳の風潮で溢れていた。
水爆実験で誕生したゴジラが、全てを破壊する凶悪な怪獣から、
いつしか正義の味方になっていた時代と符合する。
その後、公害問題や、二度の石油ショックを経て、低エネルギーの、
社会を目指すようになった。
80年代には、ゴジラも元の破壊を繰り返す、放射能怪獣に戻る。


わたしが考える環境問題の、重要なコンセプトは、
日本の古来からの、エコロジーメッセージ、



「もったいない」


この「もったいない」はエコ・エコノミーを体現しており、
かつ、「4R」を全てを包含している。
すなはち、リサイクル(再生利用) リユース(再利用)
     リデュース(消費削減) リペア(修繕)である。

  
案外、日本の昔からの知恵と、
高度な科学技術のコラボが肝要なのかもしれない。