菊次郎とさき


菊次郎とさき」の再放送を視ている。
昭和30年代の、東京の下町の風景がある。
北野武の両親を中心に描いた、たけしの幼少の頃のドラマ。


小学生頃、友だちの父親が職人で、寺内貫太郎と北野菊次郎を、
足して割ったような親父だった。
黒眼鏡で角刈り、口はへの字の職人だった。
丁度、遊びに行ったらたまたま居たことがあった。
職人だから、サラリーマンと違い、仕事が不規則で家に居たのかもしれない。
なんだか、カミナリ親父といった感じで、
如何にも、印半纏が似合いそうな親父さんだった。


菊次郎(陣内孝則)も、無学だが、仕事は真面目、
酒好きで、喧嘩早い。
情に厚くて涙もろい、口下手なペンキ職人。
そんな菊次郎は、
「あいつは、殺したって死にはしない」
と母にさえ言われる始末。


NHKの連続テレビドラマ「純情きらり」に出演していた、
たけしの母さき役を室井滋、たけしの先生役を西島秀俊が、それぞれ演じている。
また、「どんど晴れ」に出演している、
草笛光子がたけしの祖母、長門裕之が棟梁の役。
少し役柄がダブルところがある。


一家でちゃぶ台を囲んでの朝ごはんが、昭和30年代の下町らしい。
菊次郎は、意に沿わないことがあると、ちゃぶ台をひっくり返す。
巨人の星」の星一徹もよくちゃぶ台をひっくり返してたっけ・・・・
北野家は、貧しいながらも、愉快な家族。


中古(ちゅうぶる)とか(へたっぴい)とか懐かしい言葉が出てくる。
「とっととお帰りよ」「罰(ばち)があたるよ」もなんとなく覚えのある科白。


兄の家でテレビを購入して、それでまたひと騒動。
テレビ視たさで、たけしの友だち、北野家の人々みんなが集まってくる。
私の小学時代は、一家に一台テレビはあった。
白黒からカラーテレビの時代であった。
たけしとは、年代もかなり違うから、
テレビの記憶も違ってくる。