消え行く銭湯


 重油の値上がりで、閉店する銭湯が増えているとのニュースを見た。
銭湯は、内風呂が増え、銭湯を利用するお客が減ったこと。
また、後継者のいないことや、この急激な重油高も、
銭湯の減少に拍車を掛けているのだろう。


 私も、東京の下町に育ったので、たまに銭湯に行った。
祭りの時など、町内会で銭湯の入浴券をくれたので、
祭りの汗を流しに、友達同士で銭湯に行ったものだ。
 そして、楽しみだったのが、銭湯で飲む牛乳。
池の金魚を見ながら、牛乳を飲みながら涼むのが格別であった。


 東京で銭湯を営んでる方は、新潟出身が多い。
夜星、朝星の働き者の越後人気質に、合う商売なのかもしれない。


銭湯最後の日、客のいなくなった浴場。
50年以上続いた銭湯の灯りが消える。
その浴場を御主人が黙々と、磨いてる。
言い知れぬ哀愁を帯びてた背中が、印象深かった。