解体心書


昨日何故か、柴田淳のCDを聴きたくなり、
柴田淳のシングルコレクションを購入した。
どれもいい曲だが、『月光浴』『片想い』『幻』が好きだ。


『月光浴』は、前奏のメロディーでまず、柴田淳の世界へトリップしてしまう。
心が神隠し状態になる。
中島みゆきの『雪』や松任谷由実の『翳りゆく部屋』も、
前奏から、彼女達の世界へ惹きこまれてしまう。


『片想い』は、いつも先のない恋、片想いになる結末を意識しながらも、
好きになってしまう彼女の詞がせつない。
哀愁を帯びたメロディが、一層情感を深くしている秀逸の作品。


漫画を三冊購入。
吉田秋生の『吉祥天女』一巻・二巻。
白土三平の『サスケ』


吉祥天女』は、随分前に一度読んだことがあった。
基本的には学園ドラマの漫画なのだが、
何処か、印象に残るストーリーだった。
おどろおどろしい怪奇物ではないが、
実は人間の深奥こそ、残酷にしておどろおどろしいのだ、
そんな印象を持った漫画。
現実と虚構の距離感が絶妙に描かれている。


能面のような転校生小夜子。
能面は笑っているのか、怒っているのか、泣いているのか・・・・
はたまた、心を虚しくしているのだろうか・・・・
叶小夜子は、業深きゆえに浄化するのか・・・・
夜叉は、吉祥天女として浄化してゆく。


吉祥天女』 男性には未知の世界。
吉祥天女』は、柘榴のような、蛇イチゴのような作品。
もう一度、読み返してみたくなり購入した次第。


私は、同じ女神ながら、慈母観音には母の愛を、  
吉祥天からは、どこか艶ややかな、女性の匂いを感じる。
ちなみに、吉祥天は、五穀豊穣、天下秦平の神。


『サスケ』は、テレビアニメで小学生の頃見ていた。
特に私は、サスケの母親が好きだった。
少年忍者サスケは、母に甘えていた。
父は強く、母は優しく。
サスケの母の子守唄が好きで、今でも口ずさむ事がある。


    子ぎつね コンと鳴く
    なぜ コンと鳴く


そんな歌詞だったと思う。
漫画本でも読んでみたくなり購入。


冷徹にして優しい、白土三平の世界に魅かれる。
自然の摂理と、人間達の生き様。
曼荼羅のようなアラベスクの世界。