永遠の詩人、ランボー


フランスの詩人、アルチュール・ランボーの詩 「永遠」


        『永遠』
 
       あれが見つかった

        何が?永遠

       太陽と溶けあった

        海のことさ
 

 ランボー全詩集 宇佐美斉訳



沈む太陽、海に溶ける瞬間ランボーは永遠を発見する。
それは、アインシュタイン相対性理論の閃めきに似ている。
太陽とは、「時間」であり「連続」である存在。
太陽=「連続」を断ち切る「海」という「非連続」
それは現世と来世と二重写しとなる。
太陽と海の境界である水平線が、結界となる。
水平線は、太陽と海、「連続」と「非連続」の境界でもある。
まさに水平線は、太陽と海、連続と非連続、現世と来世、生と死の境界線。
その境界線に、ランボーは永遠を見る。
太陽と海が溶け合うとき、永遠がうまれる。
たまゆらと、悠久が同じ存在となる、
謂わば、詩の相対性理論が展開されるのだ。


レオナルド・ディカプリオ主演の「太陽と月に背いて」は、
ランボーヴェルレーヌ、二人の詩人の禁断の愛と友情を
描いた女性監督アニエスカ・ホランドの映画。
ランボーの人となりを映像で理解できる作品。