桜田淳子の思い出


70年代の歌謡界の正統派アイドルといえば、キャンディーズ山口百恵
あるいは、天地真理なのかもしれない。
しかし、その時代の空気を知る者として言えるのは、
やはり桜田淳子を抜きにして70年代アイドルは、考えられない。


1973年デビューの桜田淳子は、
花の中三トリオの中で、一番アイドル性がある傑出した存在だった。
「カワイイ、それだけで天才」
そんな比喩で呼ばれもした。


「そよ風の天使」が、彼女のキャッチフレーズ。
白いエンジェルハットは、
スター誕生の予選大会で、彼女自身が被っていた帽子だ。
芸能プロダクションのアイデアではなく、
彼女自身のオリジナルのアイデアだ。
まさにエンジェルハットは、初期の彼女のチャームポイントになった。


桜田淳子からは、常に生真面目さを感じていた。
秋田美人の彼女は、
地方の躾けの行き届いた中流家庭で育てられた、
少し勝気だけれども、どこか脆いところもあるような・・・・・
そんな印象のお嬢さんだった。
彼女は、アイドルはこうあらねばならないといった、
意識が人一倍、強かったのかもしれない。


現在、あまり桜田淳子の評価は高くない。
同時代の、山口百恵ピンク・レディー
キャンディーズなどの評価と比べると、
正当に評価されていないきらいもある。
彼女がアイドルとして、一時代を築いたことは確かだ。
昨日の、「阿久悠ヒットメーカー物語」を見て、
桜田淳子について思い巡らしたことを、綴ってみた。