将軍と月見草


嘗て、楽天の監督、野村克也は自らを月見草に譬えた。
巨人軍のスパースター長嶋茂雄が向日葵なら、
自分は月見草だと・・・・
しかし、実際の記録は、野村克也のほうが、
本塁打、安打、何れも長嶋茂雄より上った。
記録より記憶に残った長嶋茂雄


篤姫」を見ていて、そういえば家定も家茂も、
世間では、歴代の徳川将軍の中では認知されていないな、
と思った。
徳川将軍の中で、江戸幕府を開いた初代将軍家康、
享保の改革八代将軍吉宗、最後の将軍慶喜は、著名な将軍となっている。
ところが、「篤姫」に登場する13代将軍家定、14代将軍家茂などは、
あまり歴史上取り上げられなかった将軍であった。
どちらかと言えば、日の当たらない月見草の存在であった。


この「篤姫」では、宮崎あおい演じる篤姫天璋院)と、
夫である家定(堺雅人)の恋愛、夫婦愛を、
家茂(松田翔太)とは、母と息子の情愛を通して、
その人となりを描いている。
家定、家茂とも自らの将軍としての役割を自覚して、
歴史の荒波で、徳川将軍家の舵取りをする。


どちらも短命な将軍であったが、もし長生きしていれば、
英明の誉れを与えられたかもしれない。