専務はエネルギッシュ


業界の会議の後、仲間三人で夜の街に繰出した。
50代の専務と、40代の常務、そして私。
最初の店は、私の馴染みのクラブだったが、
早い時間だったので、店は比較的空(す)いていた。


丁度、ママと若いホステスさんが、私たちの席に付いた。
「年はいくつなの」
と専務。
「二十歳です」
とホステスさん。
ホステスさんは、美容師を目指している、
素人ぽいところのある可愛い娘。
その後、ず〜と専務は喋りっぱなしだった。
専務がトイレに立つと、
「話が次から次に出て来て、マシンガンのようですね」
とホステスさんが私に話していた。
40代の常務は、ママさんが好みらしく、
こちらも頬が緩みっぱなしだった。


私は、置いてきぼりの状態だったが、
喜んで談笑している二人を見ていると、
何だか嬉しい気持になっていた。
そして、50代の専務のエネルギーに感心というか、感服した。
流石、若い時からやり手の営業マンで鳴らした方だけのことはあると。
エネルギッシュな専務に脱帽と、言ったところ。


お店も混んできて、
二十歳のホステスさんとママも席を外すと、
ママ好きの常務が、
「次の店に行きましょう」
と提案。
常務も今日はノッテルようだった。