映画談義


馴染みの小料理屋で、親方と映画の話をしていると、
隣に座っていた60才前後の、インテリ風の初老の紳士が話しかけてきた。
「日本映画が好きなんだ」
「ええ」
と私。
三国連太郎が、若いお巡りさん役を演じていた、
「警察日記」の話をしたら、
「随分古い映画を知っているんだね」
と、はんば呆れ顔であった。


私は調子に乗って、大川橋蔵の「新吾十番勝負」の話をした。
初老の紳士は、吉永小百合のファンだとのことだった。
キネマ旬報」の話を私がすると、
「なぜシネマでなくキネマなのかね・・・」
と、疑問を呈していた。


「お酒を奢るよ」
と言ってくださり、
ありがたく、初老の紳士に奢って頂いた。