十七歳の社長


童門冬二著「上杉鷹山」を読んでいる。
上杉鷹山は、若干17歳で名門上杉家の藩主になり、
破たん寸前の米沢藩の財政を再建すべく改革を断行した。
経営危機を乗り切るレーダーの条件を、
この著書は描いている。
鷹山は、3万石の小藩からの養子として、
米沢15万石の藩主になっている。
いわば、生え抜きでない経営者だった。
灰の国を甦らせたるため、
鷹山は様々な困難を乗り越えてゆく。


私は、この「上杉鷹山」の中で、
「人形妻」の章で何度も目頭が熱くなった。
障害を持った妻を労わる鷹山の姿に胸を打たれたからだ。
鷹山は、妻を「天女」と呼んでいる。
俗世に汚れていない妻。
この妻のためにも、改革を実現しなければと、
決意する17歳の青年藩主。


旧態依然としていた米沢の武士も、
鷹山の情熱に次第に心動かされ、
改革の火種が生まれる・・・・