遣らずの雨


丁度、清元「玉屋」を聴き終わり、
ロビーに出てみると、
外は驟雨。
窓越しに白く煙る浅草の町。


浴衣姿の粋な姿の旦那が一言。
「やらずの雨だね」


艶やかな清元がやらずの雨を呼んだのか・・・・
そんな思いが頭を過った。


※ 遣らずの雨(やらずの雨)


せっかく恋人と逢えたのに別れの時がきて、
帰したくないと思っているとき、丁度ドシャ降りの雨。
この雨が「やらずの雨」
「止むまで帰るのを待って」と引き留める口実にした。