終わりなき劇場


小選挙区制になり、
政権交代が劇的に行われたのが今回の選挙だった。
先日、ある大学の記念行事に出席して、
評論家の講演があり、興味深く拝聴させていただいた。


20年前、小泉元総理が小選挙区制度導入に反対していたこと。
それは、党主導になり、個々の議員の主張が、
マニュフェスとなどで縛られて、生かすことができないこと。
何よりも、党の独裁体制になってしまうとのことで、
当時の小泉元首相は、小選挙区制度に反対だったそうだ。


それがまさに、小選挙区比例代表並立制の選挙になり、
前回の郵政選挙で、小泉元総理は、
その小選挙区制度を逆手に取って、圧倒的勝利を収めた。
その象徴が、まさに刺客だと・・・・
自民党小泉首相)の郵政民営化の意向に沿わない、
郵政民営化反対の議員には、同じ自民党の議員であろうと、
公認もしないし、更に対抗する議員候補を立てさせるという、
苛烈な処置をした。
まさに、小泉元首相が小選挙区制度の党独裁を危ぐした通りになったと・・・・


小泉劇場は、否定の否定法則か・・・・


こうした講演を拝聴して、私が考えたのは、
まだまだ劇場型政治に終わりわないな、との感想だった。
今回の歴史的な自民党の敗北と民主党の大勝利を目の当たりにして、
小選挙区とは、まさに「劇場国家」の最高の舞台に他ならないのではないか、
その感慨を一層強くした。
政治の振り子が大きくなれば、
私たちの暮らしも政治に大きく左右されるのか?
小選挙区制度の続く限り、「劇場国家」は終わらない・・・・