蓮っ葉・・・


「JINー仁ー」14巻を読んでいたら、
「蓮っ葉」という言葉が出てきた。


「こんなあたいをなぜ好いてくれるんだい!」
「蓮っ葉で前科持ちのあたいと
 あんたじゃあ釣りあい
 とれっこないと突っ張っていた」
「でも・・・・本当は・・・・
 あたいの気持ちの本当の気持ちは・・・」


火消の棟梁千吉にスリの過去がある幼馴染のお駒が、
自分の胸の内を告白する場面に差し掛かり、
ふと馴染みのクラブのチーママの事を思い出した。
「わたしって蓮っ葉な女だから」
そんなことを言っていたな・・・
その表情が少しはにかんだようで、可愛らしかったことを・・・


このお駒の「好いてくれる」
という言い回しが、情があって余韻がある。
「好きでいてくれる」
ではなく「好いてくれる」
だから情が伝わるのではないか・・・・


「はすっぱ」
と呟いたチーママは決して蓮っ葉なんかじゃない。
「JIN]を読んでいてそんな思いが脳裏を過った。