君の名は・・・惠子


佐田啓二岸惠子共演の「君の名は」を見たとき、
何て岸惠子は綺麗な女性なのだろうと思った。
岸恵子は、私の母より年上の女優だが、
若き日の彼女は眩しいばかりに美しい。
母などは、
「こんな綺麗な人がいるのか・・・・」
と、娘時代思わず溜息を漏らしてしまったそうだ。
母にとって岸惠子は、まさに絶世の美女だったのだろう。
「君の名は」を観た20代の男性の感想は、
岸恵子は、顔も可愛いですけど声や仕草が可愛いですね」
との感想だった。


私の岸惠子の最初の出会いは「赤い疑惑」のパリのおばさま。
ヒロイン幸子(山口百恵)の実の母の役だった。
それからマリームのコマーシャル。
どこかピアニストの中村紘子と重なる、
真の国際派の女性のイメージ。


それにしても「君の名は」の空襲の場面は、
同時代作品である、「ゴジラ」のモノクロの迫力と二重写しになる。
いずれも昭和20年代後半の映画だ。
水爆実験で登場したゴジラ
空襲に翻弄され、約束の橋ですれ違う春樹と真知子。
どちらの映画も戦争の記憶が日本人に強かった、
そんな時代を反映している。