男の人が苦手なんです.....


クラブのママさんが
「男の人にこんなこと言うの失礼なんですけど、
 わたし男の人が本当は苦手なんです」
と告白した。
「そうなんだ」
と私。
「本当は女性をサポートする仕事がしたいんです」
とママさんは話していた。
ママさんはお母さんからお店を継いだ二代目の若いママさん。
理想と現実の狭間で、
矛盾を感じながら仕事をしているのかもしれない。


そういえばママさんが私の席に着いて、
「生活のために水商売をやっているんです」
いきなり険しい顔で話したことがあった。
普段冷静な彼女にしては珍しい事だった。
それは先代のママから勤めていた、
ベテランのホステスさんに彼女が批判されたときだった。
水商売は自分の本意ではない、
そんな気持ちも彼女にはあったのかもしれない。
一方でもっとお店のことに、私たちに目を向けて、
そんな思いがホステスさんにあっての批判だったのかもしれない。


その日私は感想は述べないで、
ただ、頷きながらママさんの話を聞いていた。