亡国のイージス


「亡国のイ―ジス」を見る。
真田広之中井貴一佐藤浩市らが出演している。
「亡国」という戦前の匂いのする言葉が、
リアルに浮かび上がる映画だ。


自衛隊イージス艦を乗っ取った反乱自衛官と某国の工作部隊。
「日本人は戦争をわかってない」
北朝鮮工作員を思わせる中井貴一の言葉。
最期の火力発電所イージス艦が迫るシーンで、
火力発電所福島原発の映像のように見えてしまった。
中井貴一工作員の非情な役柄と、
真田広之演じるノンキャリアの熱血自衛官が、
それぞれの役者の持ち味を出していた。
イージスとは「無敵の盾」のこと。
まさに真田演じる自衛官が、首都東京の「無敵の盾」となった。
佐藤浩市防衛省の官僚役も板に付いていた。
原田芳雄の総理もアウトローのような感じがして、
例えば古くは山村聡のような、
威厳のある総理大臣らしい総理大臣でない人間臭い魅力があった。


映画を見ているうち、
4年前に海上自衛隊駆逐艦に乗って、
東京湾を航行したことを思い出していた。