レッドフォードの軍服


「追憶」(The Way We Were)を見る。
ロバート・レッドフォードバーブラ・ストライサンドの共演。
バーブラの歌唱「追憶」がラストで哀愁を帯びて流れる。
ネスカフェのテーマ曲で日本でも知られている。
私とバーブラ・ストライサンドとの出会いは、
学生時代にアメリカに留学した友人がダビングしてくれた、
「ウーマン・イン・ラブ」のカセットテープからだ。
彼女の「ウーマン・イン・ラブ」の歌唱に衝撃を受けた。



それにしてもロバート・レッドフォードの白い軍服姿は凛々しい。
トム・クルーズやリチャード・ギヤの軍服姿もいいが、
レッドフォードはクラシカルな品格のようなものがある。


「追憶」の舞台は、
1937年からの1950年代の激動の20年間のアメリカ。
第二次世界大戦マッカーシズム(反共運動)などの激流の中で、
男と女のラブ・ストーリーを描いた作品。


愛し合いながらも、同じ道を歩めなくなる二人。
左翼組織で政治運動を続ける女性ケイティ。
軍人でありながら小説家を目指す男性ハベル。
二人は大学の同級生。
女は激しく男を愛し、政治にのめりこみ、
男は軍人でありながら文学を解し、
いつしか脚本家として成功する。
異なるお互いの資質に惹かれながらも、
いつか折り合いがつかなくなり別れる。


その二人が互いに違う人生を歩みながら、
ある日ニューヨークで偶然出会う。
「髪型が変わったね」
と優しく微笑む男。
男の髪を愛しげに触れる女。
彼女を抱きしめる男。
男は苦い顔になり、
女は涙を浮かべる。
そして互いに何かを確かめながらもそれだけで別れる二人。
そう「追憶」が二人を包む・・・・
男には恋人が、女には夫がいた。
男は恋人のもとに帰り、
女は反原爆のチラシを街頭で配るのだった。