鏑木清方の「春宵怨」


横浜美術館鏑木清方の「春宵怨」を楽しんだ。
鏑木清方(かぶらききよたか)は美人画の大家。
正統派の美人画を描く。
「春宵怨」は歌舞伎の「京鹿子娘道成寺」の第八段「山づくし」
の場面を題材にしている。
清姫の鞨鼓(かっこ)の舞いを、
淡々とした筆致で描いている。
鏑木清方の絵を見ていると、
何がしか落ち着いた気持ちになる。
彼の作品を眺めていると和むのだ。
当日鑑賞した松井冬子の作品にも魅かれたが、
鑑賞のあと疲れを感じていた。
情念と理論がぐるぐる頭の中を巡るのだ。


鎌倉雪ノ下の「鏑木清方記念美術館」で「新春羽子板展」
が開催されている。
こちらにも「娘道成寺」を題材にした、
鐘を見つめる清姫を描いた作品「春の夜のうらみ」がある。
展示会は来年の1月29日までとのこと。
ぜひ足を運びたい。