文鳥


番いの文鳥は典膳(山本耕史)と千春(柴本幸)のように仲睦まじい。
千春の典膳との復縁が叶うかに見えたが、
赤穂浪士の討ち入りが刻々と迫っていた。
浪人の丹下典膳は吉良家の客分の用心棒として召抱えられた。
「この吉良家の御当主様はどなた様ですか」
典膳はプライオリティを冷静に見極め、
隠居をした上野介(長塚京三)ではなく、
既に吉良家を継いだ子息を守ることを優先するように説く。
当主を討ち取られれば、
吉良家の存亡に関わるからだ。


「もう離さぬぞ」
と千春の手を握る典膳。
典膳と千春に春風が吹いたかに思えたが、
運命の切っ先は又も二人の縁を切り裂こうとしていた。
籠の中の番いの文鳥は大空に飛びたてるのか・・・・