それぞれの色


ふとテレビを点けると「日曜美術館」が放送されていた。
つまらなかったら消してしまおうと思ったが、
しだいに番組に惹き込まれていた。


「赤に染めた心の風景・日本画家・奥田元栄」を見ていて、
「紅嶺」の「元栄の赤」に魅せられた。
日本の自然の風景を心の目でとらえた元栄。
「半身半眼」とか「赤の気配」「赤の気」などの言葉が心に残った。
そして、「人にはそれぞれ、その人の色がある」
そんな元栄のことばが特に印象深かった。


先日、ある打ち合わせでご婦人の携帯をお見受けした際、
ああ、この方にお似合いの艶やかな色合いの携帯だなと感心した。
その方の色が出ているような気がしたからだ。
「人にはそれぞれ、その人の色がある」
含蓄のあることばだ。