裸体


をんなが付属品を棄てるとどうしてこんなにきれいになるのか。


高村光太郎「あなたはだんだんきれいになる」


その女性の裸体は夢の中に出てきた。
白い陶磁器のような後ろ姿だった。
女性は腰骨のあたりがやや青みがかっている。
その青みを帯びた肌えが、
腰骨から丸みを帯びた臀部にかけて微妙な陰影となっている。
その裸体は一幅の絵画のようでもあり、
誰かの幻影のようでもあった。