低気圧は恐竜の卵・・・


今日の天気図を見ると日本海に小さな低気圧が描かれている。
一見すると大したことのない低気圧に見える。
等圧線のビッシリ記された台風や前線を伴った低気圧からは、
悪天候が容易に予想できる。
ところがこの大したことのなさそうな小さな卵のような低気圧は、
侮れない、危険な低気圧なのだ。
この渦を巻いてる雲(寒冷渦)の低気圧こそ、
恐竜のようなメガトン級の気象現象を生む卵なのだ。


昨日本州を中心にゲリラ豪雨をもたらしたのはこの低気圧に他ならない。
この低気圧、実は普通の低気圧ではない。
上空に強い寒気を伴っている低気圧なのだ。
上空に寒気を伴った低気圧は、
大気を不安定にして激しい気象現象をもたらす。
雷雨、雹、竜巻など。
本州の上空6000メートルには、
この時期としては強いマイナス9度以下の寒気がある。
地上の気温は30度近くまで上昇し、
一方上空6000メートルではマイナス10度前後。
地上と上空6000メートルには40度の気温差がある。
地上と上空の温度差が開けば開くほど、
大気は非常に不安定になる。
40度のお風呂からは湯気が上がるように、
地上と上空の気温差から、
激しい上昇気流により積乱雲などが急激に成長する。


昨夜も千葉などで激しい雷雨となった。
千葉市では50ミリを超える豪雨となり道路が冠水した箇所もあった。
今日も突然の天気の急変に注意が必要だ。
低気圧が小さいからと言って油断は禁物。
この低気圧は恐竜の卵だから。