流星ワゴンのように・・・


大学時代の部活のOB会を両国のちゃんこ屋で行った。
和気藹々と昔語りをしながら楽しいひと時を過ごすことができた。

ひとりひとりが各々の思い出話を順番に話すことになった。
その思い出話の中で、
30年ぶりにお会いした同級生の女性がわたしの思い出を語ってくれた。
「わたしが、コーヒーに醤油を入れたのに、
 冷静な顔でちょっと変な味のコーヒーだなって言って全部飲んじゃったの」
彼女は悪戯でわたしのコーヒーに醤油を入れたのだけど、
わたしがあまり反応を示さなかったのが期待外れだったらしい。
一年後輩の元委員長の男性が、
「だいたいそういった悪戯は気になっている人にするのだから、
 ちゃんと反応してあげてたら、
 おつき合いして結婚してたかもしれませんよ」
そんな冗談をお酒が廻った勢いで話すと、
「そうよね、結婚してたかもしれないね」
とさらりと同級生の女性が言ったのが印象的だった。
一瞬ちょっと静まり、ひとりの女性が、
「ドラマの流星ワゴンみたいだね」
とぽつりと呟いた。
西島秀俊の「流星ワゴン」のように、
タイムマシーンで学生時代に戻ったら人生が変るのかな・・・
そういえば30年後の彼女も大学時代と同じセミロングの髪型だった。