あなたの声になっていた


荒井由実の「朝陽の中で微笑んで」を聴きながら、
「カード一枚引くように決まるさだめがとてもこわい」
あなたが好きな詞だ。
そうだ大貫妙子の「黒のクレール」も聴きたくなった。
「幾度夏がめぐり来てもあなたは帰らない」
そのフレーズが海鳴りのようにリフレインする。
何曲か聴くうちに、「木蓮の涙」にわたしはたどり着いていた。
いつの間にかその歌はあなたの声になっていた。