美と意識


意識が美を規定するのであって、
美が意識を規定するのではない。
人間は美を感じる動物。


他の動物が、満開の桜や紅葉を観て美しいと感じるか・・・
桜も紅葉も人間の意識があるからこそ美しいと感じるのだ。
物質としての桜の花はどこまでも桜の花でしかない。
つまり意識が美を規定する。
人間に意識があるから美を感じる。
主観が美しい「花」と意識する。
もともと「花」の美しさはという様なものはない。
「自然」とは人間の意識の鏡に映ればこそ「美」となる。


   美しい「花」がある、「花」の美しさという様なものはない

                   小林秀雄著「当麻」より