雨音 


人は一人のとき、心が研ぎ澄まされることがある。
それは、自分自身の内奥の音に耳を傾けるからかもしれぬ。
夜、静かに雨音が打つとき、その音色は、その聞く者の心の色に染まる。
たぶんショパンの雨音は、あの美しいメロディーに変わったのだろう。
人間の五感とは、規則正しい機械とは異なり、実は、心の琴線が奏でる楽器となるのだ。
恋をしているときの雨音は、心臓の高鳴りとなり失恋の雨音は、胸に深く刻み込まれる音となる。


雨音が人の心を決めるのではなく、人の心の琴線が様々な雨音の音色を決めるのではないか。


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