『 摩天楼錐揉み雷火立ちにけり 』 


新宿の高層ビル群に稲妻が走る。
閃光が立ち、闇を切り裂く。
都会の彩色の景色が一瞬白黒(モノクロ)の世界となる。
キリコの絵に惹かれることがある。
影を描く、いわば陰翳の魔術師である彼のことを思い出す。
又、こんなことも考えられはしまいか。
文明の権化である高層ビルは、いわばバベルの塔であり、
神が雷火となり、わたしたちに警鐘を与えているのかもしれない。


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