『稲妻や闇貼りつきし平家琵琶』  


稲妻が、闇を切り裂く。
平家琵琶が地の底から響きわたる。
黄泉の国からの誘いか
落ち武者の霊が現れる。
見目麗しき姫がさめざめと泣いている。
壇ノ浦の佳境となり琵琶法師の撥が激しく切なく鳴り響く。
美しき怨念は、琵琶に取り憑き闇となる。
平家物語の伝説は連綿とつづいて止まない。


※稲妻(秋)


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