『源平の櫻となりて散りにけり』


源氏、平家とも武士団の棟梁として、隆盛を極め、ともに滅びていった。
源氏は清和天皇の孫、経基が臣籍降下、源氏の姓を賜るを祖とする。
平家は桓武天皇の子孫である高望王が臣籍に降下し平の姓を受け、
後に子孫が武士団の棟梁として仰がれた。
鎌倉幕府創始者源頼朝、平家の栄華の象徴として君臨した平清盛
しかし、それぞれの一族は栄枯盛哀の数奇な運命をたどる。
“驕る平家は久しからず” は歴史の教訓になっている。
四月は櫻の季節、薄紅の花を一面に咲かせ、
その散りぎわのよさに私たち日本人はみずから死生観を感じる。
源平の物語が綿々と受け継がれ、櫻が日本人の魂の花だとすれば、
どこか櫻の生き様に源平の栄枯を見る思いがする。


※季語 櫻(春)


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