信長のニヒリズム

「人生五十年、下天のうちに比ぶれば夢幻のごとくなり。
ひとたびこの世に生を受け滅せぬもののあるべきか」
敦盛を舞う信長。
その舞姿に私は信長のニヒリズムを見る思いがする。
信長のニヒリズムに破壊と再生へのエネルギーを感じる。
生とは滅ぶこと。滅ぶからこそ生きる証しもある。
信長は自らの人生を滅ぶものと覚悟している。
それゆえこの世に滅ぼせぬものもなしとみる。
神も仏も、将軍の権威も。
「天下は夢か」それが信長の辞世の言葉だったのだろうか。
本能寺で自刃し果てたのは四十九歳、人生五十年まで後一年であった。



ニヒリズム 
虚無主義の意味


織田信長
尾張守護代織田氏の支流信秀の子。
1560年桶狭間今川義元を討ち、「天下布武」の旗印に統一を進め、
1573年に室町幕府を滅ぼしたが、1582年本能寺の変にたおれた。


人気blogランキングへ