『敦盛の笛澄渡る櫻かな』


平家の公達、平敦盛
源氏の武将、熊谷直実に討たれ弱冠十六歳で戦死する。
敦盛は笛の名手として知られ、平家物語では美男にして早世の、
悲劇の武将として語られている。
櫻満開のなか、敦盛の美しい笛の音が、
聞く者の心に澄渡る。
有名な「青葉の笛」の音色に、姫君も櫻の花びらも恍惚と溜息を洩らす。


※季語 櫻(春)



※「青葉の笛」別名「小梅の笛」

平敦盛の祖父平忠盛鳥羽院から拝領。
父経盛が受け継ぎ、笛の名手敦盛に明伝した、
由緒ある笛である。


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