姫路城


城を見るのが好きだ。
しかし、さほど城を見物したわけではない。
江戸城大阪城小田原城青葉城千葉城ぐらいのものだ。
私が、城に美しさを感じたのは、
子供の頃見た、ある雑誌に掲載されていた、姫路城の写真であった。
その純白の美しさに、小学生の私は、魅了された。
後に、姫路城が「白鷺城」と呼ばれ、その美しさゆえに、
白鷺が飛びだ立とうとする姿に、譬えられていることを知った。
姫路城は、二度に亘り徳川家の姫君が嫁いでいる。
加藤清正の、熊本城が男性的な城だとすれば、姫路城は女性的な城である。
姫路城は、国宝であり世界遺産でもある。
富士山と姫路城は、世界に誇る日本の美の宝だ。
私が何よりも、姫路城に美を感じるのは、
その抜群のプロポーションだ。
天守閣と、小天守とのバランスが絶妙であり、
夜間、ライトアップされた姿は、あたかも白鷺の姫君のようだ。
しかし、姫路城はけしてひ弱な印象はない。
堂々した威容を誇っている。
過日、観覧した日本舞踊の「白鷺」の舞いのごとく優美にして
力強い姿を思い出す。
千姫の化粧料で造営されたと伝えられる化粧櫓など、
細部にも見ごたえがある城である。
NHKの大河ドラマ功名が辻」で、安土城の普請の場面があった。
信長、秀吉、家康といずれも立派な城を築いている。
城は、戦国大名のステータスでもあった。
今も昔も、一国一城の主は男の夢だ。
平成の山内一豊達も、日夜その夢に向かって働いている。
戦国時代、築城の技術も増し、山城から平城へと変わっていく。
国立歴史民俗博物館などを観覧すると、
詳しい城の移り変わりが理解できる。
全国の城めぐりをして往時を偲び、
歴史も併せて勉強してみたいと、思っている。

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